EKTplasm(a)
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𝗛𝗜𝗥𝗨𝗠𝗘 𝗔𝗿𝘁 𝗟𝗮𝗯𝗼𝗿𝗮𝘁𝗼𝗿𝘆
𝗠𝗜𝗞𝗔 𝗧𝗔𝗠𝗢𝗥𝗜
“𝗘𝗞𝗧𝗼𝗽𝗹𝗮𝘀𝗺(𝗮)”
『𝑴𝑰𝑲𝑨 𝑻𝑨𝑴𝑶𝑹𝑰の作品は、あたかも地上的束縛から離脱しようとして
真空状態における濃密な無のざわめきを呼び込もうとしているかのようだ。』
飯田高誉 (スクールデレク芸術社会学研究所所長)
2024年5月にスクールデレク芸術社会学研究所にて発表された
「Psychotropism」展から派生したミネラル(アートオーナメント)をご紹介します。
会期 : 2024 12/7 土ー26木
11:00-17:00
Close : 日曜日 月曜日
会場:HIRUME Art Laboratory 東京都渋谷区神宮前4-9-13 ミナガワビレッジ#3
🎈レセプションパーティー 12/6 金 18:30- (予約不要)
ドレスコード:ご自身ならではのミネラル(鉱物)を纏ってお越しくださいませ。
予約制 : https://airrsv.net/HIRUMESHOWROOM/calendar
※作家の意向により、ご来場の際は香水や柔軟剤など、強い匂いのものをお控えいただくようお願いいたします。
#EKTplasm(a)
「授けられた祈りの隕石」
生駒芳子
人類が、宇宙から生まれてきたとするならば、全ての惑星、
隕石は、人類の生命につながる因子を宿していることになる。
ミカ タモリのアート・オーナメントを見た瞬間、それはきっと、
宇宙から降り注いだ隕石に違いないと直感した。つまり、
普遍的な宇宙の生命を宿した塊である。その塊には、希望と絶望、
過去と未来、ブラックホールとビッグバンが、まるでカフェオレ
のように混ざり合って存在し、その異化作用のエネルギーが強烈な
祈りのオーラを生み出す。
1960年代の宇宙への憧れとは異なる形で、2024年ITやAIが常態化
した今また、宇宙への関心が高まりつつある。実際にロケットの打
ち上げは世界中で相次ぎ、宇宙ビジネスが各国で立ち上がっている。
地球環境が悪化し、生物多様性も危機を迎え、果たしてこの地球に
人は住み続けられるのだろうかと、誰もが不安に包まれ、脱出を試み
ようとするプロジェクトが噴出し、新たな居住地としての宇宙への関心
が高まっているように見えるが、実は人類が今眼差しを向けている先は、
黄泉の国に近い非物質空間なのではないだろうか。宇宙は、多次元の
宇宙が複雑に重なり合い、膨れ上がり、際限なく広がり続ける。
つまり人類は、魂が由来し、また戻る場所である形而上学的な次元
への原点回帰を本能的に希求し、そのような想いで宇宙へと眼差しを
向けているのだ。
アートという行為は、そもそも、魂の叫びを物質へと昇華させる錬金術
のような世界ではないか? ミカ タモリの絵画作品は、まるで魂の叫び
声をたどるかのように、眺めている間、記憶の旅、無意識の旅、魂の
浮遊の旅が楽しめる。その絵画作品の延長線上から生まれたアート・オーナ
メント「ミネラル」は、私たちに多くの記憶と同時に予感をもたらしてくれ
る。立体になり、リボンで吊るされた造形には、ミカ タモリの美意識と
無意識から紡がれた音楽が、艶やかにして深い色彩を伴って結実している。
それはまるで、未来の遺跡から発掘された神聖なる祈りの捧げもののようでもある。
隕石のように、宇宙から届けられたアート・オーナメントに、私たちは、
宇宙と繋がる自分を見出し、授けられたもの、これから授けられるものを
感じる。そして、私たちはしっかりと守られている、祈られているのだと
いうことを改めて感じ入ることができるだろう。
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